六月の熱帯夜に
犬が外へ連れて行けとねだる、寝苦しい夜に、近所の風は生ぬるく、日曜日の余韻に未練、酔いと溶け合う太い声、ヒステリックな笑い声、0時を知らせる古い鐘、遠くから、羊の首にぶら下がるベルの音、まだ起きているみたい、見に行こうよと犬を誘っても、そっちはいやだと駄々をこねる、夜ふかしする羊たち、白い瞼の裏に立っている。
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六月の熱帯夜に
犬が外へ連れて行けとねだる、寝苦しい夜に、近所の風は生ぬるく、日曜日の余韻に未練、酔いと溶け合う太い声、ヒステリックな笑い声、0時を知らせる古い鐘、遠くから、羊の首にぶら下がるベルの音、まだ起きているみたい、見に行こうよと犬を誘っても、そっちはいやだと駄々をこねる、夜ふかしする羊たち、白い瞼の裏に立っている。
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