12 気にしない

 

 

 

気にしない

 

ハッカのような風がすうすう通り抜け、コバルトブルーの空はつるつる、冷えた雨は昨日のできごと、女だろうが男だろうが幼な子だろうが老婆だろうが働き盛りだろうがヒモ男だろうが、とにかくなんだろうが気にするもんか、アタシ達はただの人間、雷雨をもろともせずカフェのテラス席、こぼれる雨粒に、むき出しの腕をさすりもって。

 

2022年6月

 

 

 

 

 

 

 

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